あの件で思うこと・続き?

漫画界隈で起きた不幸な出来事に端を発した騒動の中で、「内情の暴露はタブー」という原作者側の行為を咎める意見を見かけました。
話の結末的に、あまり賛同はされなかったようですが。
 
「内情の暴露はタブー」。
それについては九曜も同じ意見です。
 
基本的に内情の暴露でいい方向に転ぶことはあまりないと思うんですよね。
特に怒りに任せて強い言葉で書き綴ると、読んだほうは逆に冷静になって、「一方の意見だけでは判断できんよな……」となりがち。
 
例えばラノベ界隈の話になりますが、去年の11月、某文庫で賞をとったにも拘らず話がぜんぜん進まず、編集部との話し合いも折り合いがつかなくて、結局書籍化を辞退した、という事案がありました。
 
理不尽な目にあって腹が立つのはわかるのですが、それでもあのような暴露noteは書くべきではなかったと思いますね。
あれをしてしまうと「何かあればすべて暴露してしまう人」という印象をもたれて、業界でやっていくのが難しくなります。
 
じゃあ、どうすればよかったのでしょうね?
 
あのとき誰かが言っていましたが、どこか相談できるルートがあればよかったのだと思います。
不幸なことに、その方はデビュー前でどこにも相談ができなかったんですよね。
 
最終的に受賞や書籍化を断るにしても、立ち回り次第では別のレーベルで拾ってもらえる道はあったかもしれません。
少なくとも賞をとるだけの魅力はある作品なのですから。
 
さて、漫画界隈に戻って――亡くなったあの方はどうすればよかったのだろう?
それはわからないです。
 
確かに相手から先に、約束・契約を守らないというタブーを犯してきています。
それでも九曜は「内情の暴露はタブー」という意見は変わらないです。無法に無法で対抗しても泥仕合になるだけですから。
 
日本漫画家協会が契約に関するトラブルの相談窓口を設けたようなので、これを機に相談できるルートが確立され、ひいては原作者と脚本家の関係が見直されればいいなと思います。
 
あと個人でやれることと言えば、実写化やアニメ化の話を受ける前に相手のことをしっかり調べることでしょうか。
制作会社や脚本家の実績、評判など。
 
またラノベ界隈の話になりますが、
シリーズ10巻越え、アニメも2期まで制作されている某作品は、もっと早い段階で一度アニメ化の話がきていたのですが、作者が制作会社の実績を調べ、その結果お断りしています。マックスのクオリティでこれなら任せられない、と。
 
漫画家、小説家は自作を守るためにもこれくらいしなければいけないのかもしれませんね。
 
って、アニメ化の話がきた時点で脚本家まで決まっているのだろうか?
九曜にはその経験がないから。今度、某氏に聞いてみよう。