『路地裏バトルプリンセス』(空上タツタ)、読了。
路地裏バトルプリンセス (GA文庫)
posted with amazlet at 15.05.21
amazonをブラウジングしていて見つけた作品。
思っていた以上に面白かったです。
路地裏で行われる『血闘』を舞台にしたお話。
『血闘』は、ランキングだのリングネームだので飾ってはいますが、要するに単なる喧嘩です。
コスプレやリングネームも、なんてことはない、身バレしないための自衛手段ですから。
主人公はかつてこの『血闘』の世界で、『魔王少女』と呼ばれた血闘者。
そんな主人公の前に、『二代目魔王少女』を名乗る少女が弟子にしてほしいと現れて……というのがこの作品のストーリィ。
すでに一線を退いた主人公が、弟子入りを志願する少女に付きまとわれるところは、富士見ファンタジアの『クインテット・ファンタズム』(東出祐一郎)に似てるかな。
因みに、主人公は男です。単に魔法少女のコスプレをするのが趣味なだけの。
背はやや低めで女顔ではあるらしいのですが、そのあたり地の文章ではあまり強調されず、逆に言動は荒めで、かわいらしい仕草があるわけでもないので、男の娘といった感じはないですね。ちょっと残念。
でも、主人公のコスプレに対するスタンスは好ましいものがあります。
他のキャラクタもいいです。
ダブルヒロインのひとり、久留宮來未。
先に書いた弟子入り志願の少女で、今回の話の中心人物です。
二代目を名乗るだけの才能はあるが……。
もうひとり、丁田小町。
お嬢様学校に通う少女。たまたま主人公のコスプレ趣味を知って以来、部外者にも拘らず部室に足繁く通う。でも、実は……。
一野次郎太。
主人公のアニメ仲間。『血闘』を毛嫌いしていて、その理由というのが……。
それぞれがそれぞれ重要な役割を果たしていて、よくできた作品だと思いました。
2巻は今月出たばかりらしいので、さっそく買うつもりです。