読了

『俺が生きる意味 −放課後のストラグル−』(赤月カケヤ)、読了。

俺が生きる意味 1 (ガガガ文庫)
赤月 カケヤ
小学館 (2013-03-19)
売り上げランキング: 8,768
 
キミとは致命的なズレがある (ガガガ文庫)』でデビューした赤月カケヤ先生の、待ちに待った新作です。
 

 日本斗和(ひのもと・とわ)は、青葉萌由里(あおば・もゆり)と赤峰寧々音(あかみね・ねねね)、ふたりの少女から同時に呼び出される。
 それが告白であると察した斗和は、誠実に返事をしようと決意し――。

 
と、ここまで書くと学園ものかラブコメかと思うことでしょう。
 

 放課後、斗和が呼び出された場所へと向かおうとしたそのとき、
 ビィィン――
 弦を弾くような耳鳴り。
 それは人類が生態ピラミッドの頂点から転落した瞬間だった。
 突如として学園は見えない壁によって閉ざされ、どこからともなく現れた化け物が校内を闊歩しはじめた。
 化け物はパニックに陥る生徒たちを無慈悲に狩り、殺戮していく。斗和は告白に応えると決めた少女の手をとり、生き延びようと必死に逃げ回る――。

 
一転してパニックホラーです。
第一巻である今回は、暴虐の限りを尽くす化け物と為すすべなく逃げ回る人間の描写に終始しています。
 
出てくる化け物は3体だけですが、ラノベらしくそれらに対抗する機関が颯爽と部隊展開するわけでもなく、主人公だけが対等以上に戦える能力を持っているわけでもなく――ぶっちゃけ、がんばればどうにかなるようなレベルじゃないので、主人公周りは化け物の習性・能力の把握と、どうやって見つからないようにするか、どうやり過ごし逃げるかといったことに頭脳を使っています。
それでも未知の化け物の圧倒的な強さの前に、次々と無残に殺されていくわけですが。
 
ときには生徒同士で争いながら、ひたすら化け物との生存闘争です。
 
特筆すべきは設定の投げっぱなしさ加減。
突如として発生した見えない壁と化け物については当然のこと、斗和が幼いころに出会い今でも尊敬しているという『師匠』や、かつて存在し水没したとされる超日本都市。プロローグで語られたわりには本編にさっぱりからんでこない櫛灘財閥と拾われてきた赤ん坊、斗和の従姉、etc...。
それらすべてをほったらかしにして、本編では終始パニックホラーです。
 
2巻は今月18日、間もなく発売です。
この1巻が非常に気になる終わり方をしている上、散りばめられた謎や設定をどう使ってくるのか、とても楽しみですね。
 

本日のweb拍手レス〜♪(15日19:30までの分)

−14日−
22時〜
>>七海さん
 一年後によい結果が出ることを祈っています。

九曜さんの小説を読み直していて、気づいたら朝だったぜーってことがよくあります。もっとも、そのせいでストライク・ザ・ブラッドとSAOが読めていないんですがw それはとにかく、これからも頑張ってくださいねッ!

 いや、こんな素人小説に徹夜するよりは、それら有名商業作品で徹夜するべきのような?(笑 でも――応援ありがとうございます。がんばります。
23時〜

めっちゃ良かったっす!僕も弓月君みたいにかっこよくなりたいです。

 弓月くんが格好いい? それは気のせいです(笑 それは兎も角、気に入ってくれたようで嬉しいです。
 
−15日−
9時〜

ストライク・ザ・ブラッド7、重要エピソード満載で面白かったです。"宴"についても語られたらさらに良かったですが。

 確かに重要なエピソード目白押しでしたけど、詰め込んだわりには何か物足りない一冊だった気がするんですよね。でも、ここか確実にターニングポイントだろうし、これからの展開に期待、ですね。