読了

『図書館迷宮と断章の姫君』(おかざき登)、読了。
 

図書館迷宮と断章の姫君 (MF文庫J)
おかざき 登
メディアファクトリー
売り上げランキング: 25801
 
乱読はやめようと言ったそばから妙なものに手を出してみる企画、第二弾。
 

16年前、日本の街ひとつを消失させて図書館迷宮と呼ばれる迷宮が出現した。
以降、読書魔法の発現と、その使い手が徐々に現れはじめる。
政府はこのまま図書館迷宮を放置しておくわけにはいかず、国立図書館迷宮探索訓練学校を設立し、
読書魔法の使い手に協力を要請しつつ、探索を進めていた……。
 
そんな中、主人公・刻馬は強力な魔導書『異空密儀教典』の人化の場面に立ち会う。
彼女=イクミは、魔導書としてすべてのページがそろってはおらず、すべてを集めるために図書館迷宮に探索に出たいと言い出す。
そうして刻馬は幼馴染・美々子とともに、イクミの自分探しにつき合うことに……。

 
と、まぁ、ラノベらしい作品。
 
ただ、場面場面ではちゃんと説明解説がなされているのですが、どうにもそれ以上想像がふくらまないというか……。
異次元から図書館迷宮というものが出現した日本は、世界からどういうふうに見られているのだろう、とか。
設定上、読書魔法の使い手を多数抱えているであろう日本は、他の国から危険視されるのではないだろうか、とか。
そういう疑問が出てくるけど、答えはないし、想像もできないのです。
 
極端な話、主人公周りの話さえあればいいのかもしれないけど、ちょっと世界観に奥行きが感じられないかな、と。
 
さて、その主人公もやはりラノベらしい主人公です。
生まれつき読書魔法の高い素養をもっていて、世の中が読書魔法の解明・研究が至上命題だったこともあって、その習得過程でかなり非人間的な扱いと訓練を受けたという。
そして、もしかしたら名も知らない女の子を殺しているのかも……。
 
そんなこんなで読書魔法を毛嫌いしている主人公は言うわけです。
 

「……わかった。殺すためじゃなく、守るためだというのなら……………………もう誰も、死なせるもんか。美々子も、イクミも、あの女の子も」

 
何となくラノベらしい台詞回しだなぁ、と。
最近このサイトで大流行の某作品にあった「僕は君を轢死体に変えようと思う」もたいがい強烈でしたが。
 
強い女の子が好まれるラノベですが、ヒロインのひとりであるイクミは非常に弱いです。迷宮の中で最も弱いであろうモンスター、オオネズミ相手に何もできず尻餅をついただけですから。
珍しいタイプのヒロインです。
まぁ、魔導書としては強力無比のようですが。
 
と、こんな具合にいろいろ微妙な感じの作品。2巻ももう出ているのですが、どうしようかなぁと。
とは言え、昨日、日本橋に行った際に買うチャンスがあったのに買っていない辺り、もう答えは出ているのかもしれません。
 
昨日の日記で紹介した『インポッシブル・ハイスクール』といい、これといい、熟考せずに手を出してはいけないという教訓なのでしょうね。
 
 

本日のweb拍手レス〜♪(28日13時までの分)

−27日−
14時〜

まさか吟子さんリターンズかっ!…じゃなくて神賽すか

 吟子さんはまぁまぁ望まれているほうだと思います。そのわりに九曜、書きませんが(ぉ ……神賽? さて、どうでしょー。答えは今週の末くらいに。
17時〜
>>影さん
 おめでとううございます。さすがに2回戦は相手が悪かったようですね。それでもまだチャンスは残っているとのこと。がんばってください! 大阪の空の下から応援しています。

表紙買いは地雷の可能性が高かったりする。去年もMF文庫Jの本を表紙買いをして後悔しました。三巻打ち切りされたし。

 ラノベは絵も売りのひとつで、内容とは別個に力が入っていますからね。表紙や挿絵を基準に買ったらダメってことなのでしょう(笑 MF文庫で3巻打ち切り? 三流木萌花……は、今年か。
19時〜
>>陽炎細雪さん
 あれ、陽炎さんって『恋愛遊牧民』に登録してましたっけ? 例の批判メールは『恋愛遊牧民』がらみなのでー。当人はきっと正義感からやっていることなんだとは思うのですけどね。
20時〜
>>ゆきさん
 いるのか、半魚猫!? いったいどこだ。とっとと思い出すように(笑 どーでもいいけど九曜、一瞬、赤塚不二夫先生のうなぎ犬を想像しました(ぉ